東海林弘靖 / Hiroyasu Shoji

2012年6月6日4 分

照明国際見本市での小さな楽しみ

最終更新: 2023年6月23日

photo by 光のソムリエ

お土産グッズに見るヨーロッパ感覚

照明業界のビッグイベント
 

皆様こんにちは、東海林弘靖です。前回はアメリカへの旅をご報告させていただきましたが、今年は春に10日間ほどかけてヨーロッパも旅してまいりました。主な目的は、ドイツのフランクフルトで2年に1度開催される世界最大級の国際照明・建築技術専門見本市「Light+Building(ライトアンドビルディング) 2012」にて、世界の照明業界の動向を調査するためだったのです。
 

 
同イベントはヨーロッパを中心とした主要なメーカーに加え、北米やアジア各国のメーカーが一堂に会し、新作や最新技術などを発表しているのですが、世界最大級だけあって会場を足が棒になるくらい歩いても歩いてもまわりきれないほど、非常に規模が大きな見本市です。もちろんとても1日では見切れず、少なくとも3日間をかけなければなりません。
 

 
これほど照明漬けの日々を過ごしていると本当に浮かれるのですが、会場にはちょっと気晴らしになるコーナーも用意されています。それは、毎回このイベントを訪れるたびに立ち寄るのを楽しみにしている「ミュージアム・ショップ」です。ここには、照明や建築、インテリアに係る書籍をはじめ、気の利いたお土産になりそうな小物たちが集められているのです。
 

 
今回はそこで見つけた、いかにもヨーロッパらしいアイテムを紹介させていただこうと思います。


ローソクモチーフのポストカード? じつは・・・

photo by 光のソムリエ

まずは、何かな?と思って手に取ったのがこちら。真ん中にローソク型の穴が開いたポストカードです。おっと、いきなり私のツボを押してくるグッズではありませんか! ご存じのように、「電球」「キャンドル」の類の小物には弱いのでまずは、これをじっくりと手に取ってみたというわけです。
 

 
キャンドルの形にくりぬかれた穴の下には、内側に挟まれたカラフルなカードの色が見えます。しかし、ただのカードではありません。カードと思ったものは、紙ではなくロウでできた薄いシートだったのです。
 

 
ポストカードを開くと、ロウシートとキャンドルの芯、そしてローソクを立てる用のプラスチックシートが入っています。じつはコレ、送られた相手はローソクを作って楽しむことができるのです。

カードを開けたらロウシートの端に芯をセットして、クルクル〜と巻いていき、、、

プラスチックシートに立てて火を灯せば、本物のローソクの出来上がり!

・・・と、こんな具合です。


生活に些細な楽しみを付加する感覚

photo by 光のソムリエ

それから、もう一つ思わず購入してしまったのが、このトラベルキャンドルです。「Bon voyage(ボン・ボヤージュ)!」と書かれた缶のフタを開けると、そこには言葉をイメージさせる飛行機型のキャンドルとスタンド式の小さなキャンドルが入っていました。

写真の両サイドにある缶の文字はドイツ語なので読めないながらも、そこに描かれたシルエット通り、中には犬や小人の愛らしい姿がキャンドルになっています。しかも、傍らにソーセージやキノコがあるという凝りようもいいですね。

この商品はドイツのドンキープロダクツ社のもので、キャンドル以外にもお茶のティーバッグの上部に人物の絵がくっついていて、まるでその人がティーカップの湯船に浸かっているかのように見えるという面白アイテム(外部サイトへ)もありました。

ヨーロッパに来て、こういったおもちゃっぽい楽しさやクスッと笑ってしまうようなライフスタイルデザインに触れると、こちらの人々はどうしたら毎日の暮らしを楽しめるか?というテーマをみんな一様に持っているということを感じます。毎日の時間の積み重ねが人生なのだ!と教えて頂いているような気がしてまいります。

私も含めて今日の日本人は、とかく利便性や経済性に重きをおき、心のゆとりを忘れている・・・のかもしれない! そんなことをこれらのグッズを手に取りながら考えてみたのです。そして、その「心のゆとり」とキャンドルのあかりが結びついていることに「さすが!ヨーロッパ!」と拍手を送るのでした。

さて、次回は旅の主目的である「Light+Building 2012」についてレポートさせていただきます。ぜひ、楽しみにしていてくださいませ。

#光のソムリエ #ミュージアムショップのお土産 #ヨーロッパらしいキャンドルアイテム #LightandBuilding2012