光のソムリエ辞典
光、照明を愉しむための知恵の辞書です。
本格的な照明デザイン用語もありますが、中には東海林弘靖のオリジナルワードも含まれておりますことをご了承くださいませ。
美暗
び-あん/bi-an
美しい暗さ=Lovely Darkness。フランス語のトレビアン(いいね)と少しかけているつもりです。ただ漫然と明るいことが照明ではなくて、豊かに暗く美しい景色が広がるのが照明の美意識であるという世界観を広めるべく作り出した光のワードです。
「美しい暗さは、人生を深くするよね・・・!」とは東海林がNHK『プロフェッショナル仕事の流儀』に出演した時にふと発したフレーズ。
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ブルーモーメント
Blue moment
北欧では毎日数時間見ることができる美しい光の現象。地平線から姿を消した太陽が大気を照らし、空中に浮遊する塵や水滴に反射して地上に降り注ぐ大自然の間接照明。
青いスペクトルのみが反射してくるのでこのようななまえになった。北欧では2から3時間続く現象だが、日本では日没後の10分から15分程度しか見られない
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プロジェクターライト
Projector light
レンズを使って光源から出た光を自在に切り取って目的の方向に投げることができる特殊なスポットライト。プロジェクション・マッピングで使われる機器もこの種類である。グラフィカルで楽しい光をつくったり、美術館で飾られた絵にぴったりとはみ出さずに照射したいときにも使用する。
暗所視・明所視
あんしょし・めいしょし
人間の視神経のシステム。おもに昼間の光環境で機能する明所視に対して夜間に暗さに順応して機能する暗所視と呼ばれる視神経のモードがある。真っ暗もしくは低輝度の環境下で瞳孔が大きく開いている暗所視の状態は、たった0.2ルクスの満月の砂漠でも、とても明るく感じるのです。(暗所視と明所視とが切り替わろうとしているモードを薄明視と呼んでいる)
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